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UPDATE:2010.04.14

ショップから学ぶ。ファッション流行分析

変貌を遂げたJUNというブランド

このご時世にも関わらず、勢いを増すばかりのJUN(ジュン)。昨シーズンからJUN(ジュン)、JUN MEN(ジュンメン)、BASSETT WALKER(バセットウォーカー、以下BW)に加えて、JUNRed(ジュンレッド)という新しいブランドをリリースした。その勢いの裏側について聞いてみた。

 -JUNが勢いありますね。昨年は「JUN MEN」「BW」という既存ブランドに加えて、「JUNRed」という新しいブランドの立ち上げ。今、このご時世にすごいな、という感じですね。







▼有難うございます。ファッションブランドが様々な業態に手を出していますが、JUNとしては、今この時期だからこそJUNができることはなんだろう、と考えた時に、ファッションという立ち位置からしっかりと皆さまにアプローチする事だ、という結論に達しました。そこで、再度市場にあわせてブランドを整理し、新たな提案をしていこうという試みの結果ですね。



 -なるほど。それでああいったブランドの展開になったわけですね。ただ、僕ら一般ユーザーからすると一気に立ちあがった感があり、若干ブランドの特色がわかりにくい気もします。一度、ブランドについてのコンセプトを改めて教えてもらえますか?







▼はい。まずJUNとBWは昔からファッションの流行を引っ張ってきたブランドであるという自負があります。そこでこの二つのブランドについてはいわば研究所的なというか、試験的な試みをいろいろとやってみたいと思っています。例えば、歴史ある他のブランドとのコラボレーションを行ってみる、とか。ジュン×トーマスメイソンのシャツとか、ジュン×ジョンスメドレーのニットとか、若干価格としては高くともそれ以上のクオリティを提供できるようなコラボレーションです。

そういう意味ではファッション感度が非常に高い方向けと言えるかもしれません。




 -いわゆるファッションジャンキー向けですね。(笑)ではJUN MENとJUNRedはどうですか?最近の展示会を見ているとJUN MENはかなり内容が変わってきたように見えます。



▼まずJUN MENですが、クリエイティブが今季からぐっと変わってきています。クリエイティブチーム編成が大きく変わったという事もありますが、そもそもコンセプトも大きく見直しました。



仰る通り、今までのJUN MENはモード感漂うドレスブランドとして認知されていましたが、これからの流れとしてはそこじゃないんじゃないか、という声があがってきまして。



 -といいますと?









中に着ているのはTOKYOlifeでも人気の、JUNのダンガリーシャツ

▼JUN MENとしては今後は大人のカジュアル+ドレススタイルをカバーしていきたいということです。今までJUN MENのファンでいらっしゃったお客様の中には、確かにディオールをはじめとしたモード感漂うものが大好きという方は少なくありません。ただ、そういう人の中からも、現在のファッションの主流ともいえるべきトラッドであり、BASICへの回帰であり、という所への注目度は高まってきています。我々ファッションブランドとしては、そういった今までのJUN MENのファンの方に一歩先の提案をしていくのも指名ではないか、という事でクリエイティブを大きく変更しました。「ビジカジスタイル」というテーマでビジネスでも使える、機能性があり、品質も良いものを提供するブランド、それがJUN MENという方向性にしたのです。



 -TOKYOlifeのユーザーには確実に受け入れられそうな方向性ですね。ではJUNRedは?








▼JUNRedのテーマはずばり「フレンチアイビー」です。先ほどJUN MENは原点回帰してトラッド&ベーシックだ、という事を申し上げたのですが、一方で会社JUNとしてのの原点は実はフレンチアイビーなんです。今流行のアメカジは大元をたどるとVANだったりします。じゃあ、その頃同じ時代にJUNはなにを提案していたかというとフレンチスタイルなんです。




 -なるほど。最近、誰かがアメカジだ、と言えば、どの雑誌も店もアメカジ、アメカジと右ならえでユーザーにとっては選択肢が少なくてつまらないですよね。こっちのショップがアメカジなら、こっちのショップはフレンチアイビーみたいな選択肢が残されるというのは昔は当然だったんですけどね。ところで・・フレンチアイビーってどんなのですか?(笑)








▼フレンチアイビーって言葉でいうのは難しいんですが(笑)、、、色鮮やかなフェミニンな匂いのするコーディネートですね。昔JUNがフレンチスタイルを提唱して大当たりしたのが、実は「男性にも赤いニットを」という提案だったそうなんです。今は普通のコーディネートになっていますが、当時男性が赤いニットを着る、という事自体が珍しく大ヒットしたそうです。今、フレンチアイビーとしての提案としては、ラウンドシルエットなどのフェミニンな要素を加える、とか、カジュアルなコーディネートバランスをスリムシルエットにする、ビビットカラーを差し色にいれてみる、とか。



 -なるほど。確かに今丁度、街で女性がしているような格好を男性にも、というノリですかね。イタリアほど気障じゃなく、アメリカほど泥臭くなく、というか。マリーンテーストとか。



▼そうですね。特にフレンチスタイルは、プロダクトをひけらかしません。今は男性はウンチクを語るもの、ウンチクが無いとだめ、みたいな雰囲気がありますが、ウンチクを語らないクールさこそがスマートな伊達男である、という感覚ってありませんか?



 -うーん、確かに。日本人の気質としてもその方がスマートかも。



▼ウンチクに頼らないけど、実はモノはすごく良い、というのがフレンチスタイルの真髄だったりするかもしれませんね。



 -うまいなー。JUN MEN、JUNRed欲しくなります。



▼どちらを選ぶかはご自身のチョイスです。(笑)

トラッド&ベーシック?orフレンチアイビー?



 -もちろん気分にあわせて両方いきますよ!(笑)



・・・

 元々バセットウォーカーというJUNのセレクトショップは、セレクトショップ業界の中でもお洒落さにおいて一目置かれる存在だった。その運営メンバーが現在のJUNを引っ張る体制になり、今季がその完全体制での第一弾となる。彼らがどんなファッションを提案してくるのか、徐々に出てくる春モノから目が離せない。(第二回に続く)



text by mori



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  • 金子 直弘
    Naohiro Kaneko
    JUN プレス

    母親がVAN、父親が雑貨商を営み、小学生の頃は周りがジャージ姿にもかかわらず、自分だけ紺ブレにチェックパンツを履かされていたという根っからのお洒落もの。BASSETT WALKERのバイヤー・プレスを経て現在はJUN関連ブランドのプレスを務める。

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